当サイトではITインフラ/セキュリティ系技術、メタバースなどの情報提供を目的とします。
個人的な技術ブログなども投稿する予定です。

最新ネットワークアーキテクチャのCCN(ICN)とは

みなさんこんにちは。ゆーろんです。 今回は私が大学で研究した内容でもあるCCN(Content Centric Network)に関して解説します。 目次 CCNとは CCNの特徴 CCNで変わること CCNの将来 CCNとは CCNとは、コンテンツ指向ネットワーク(情報指向ネットワーク)と呼ばれる新しい通信のアーキテクチャです。ロケーション型であるIP通信と異なり、CCNはコンテンツ(データ)に重きを置いたネットワークです。 CCNの特徴 CCNでは、クライアント側のデータの要求にはコンテンツ名でアクセスするため、IPアドレスやポート番号等の情報が不要です。また、コンテンツはサーバからの転送時にCCNネットワークのノード(ルータ)上にキャッシュできるため、クライアントが同じデータを要求した場合ノード上にキャッシュがあればサーバまで行くことなくノード上でデータを取得できます。そのため、通信資源の節約が期待されています。 また、通常のIPネットワークより高速で安定した通信ができるため、今のWEB通信のメイントラフィックコンテンツである画像や音声動画などの大容量データを扱う通信に向いていると考えられます。 現在、CCNは米国のFIAや欧州FP7を中心に世界中で研究されています。 CCNで変わること CCNでは、大容量データの通信が得意と言えます。そのため、実用化されれば今よりも高速なインターネットが可能であると見積もられています。 現在、5Gの普及やIoTなどにより通信トラフィック量が増大しています。そのため、IPネットワークではネットワーク資源に対する負荷がノードあたりに大きくなっていると言えます。 CCNの将来 CCNには今の通信アーキテクチャを一新し、更なる高速化が可能な通信環境を構築できる可能性があります。 また、この30~40年でIPネットワークを中心としたシステムが世界中で構築され、WEBやITの発展に寄与した歴史的背景があります、これらのことから、今現在のIPネットワークすべてを一新するにはモノリシックなシステムとなってしまったのです。 これはすぐにネットワークを完全にCCNに置き換えられないことを意味します。現在のシステムが維持できている状態であることや、CCNへの移行にはコストの問題があるためです。 そのため、現実的な実用化の方法として、IPネットワークとCCNネットワークを組み合わせた通信アーキテクチャを想定して、実用化のための研究が進んでいます。実用化までにはまだ十年単位で時間がかかると思われますが、今世紀後半くらいには一部でも実用化されることを期待しています。 ここまでご覧くださり、ありがとうございました。

日本中心のメタバース Cluster に行ってみた!

先日、初めてVRSNSの1つである Cluster に行ってきました。 存在自体は2020年ごろから知っていたのですが、当時は参入者が少ないこととまだ機能や文化が十分ではなく発展途上だったこともあり、様子を見ていました。 今年になってユーザがかなり増えたと聞いたので、Clusterの文化・風土の確認と調査も含めて参入してみた次第です。VRChatを含む他のメタバースとの違いや特徴もまとめたいと思います。 目次 Clusterとは Clusterの特徴 Clusterユーザや文化に関して 他のメタバースプラットフォームとの比較 メタバースの可能性と個人的な考え Clusterとは 「Cluster」は VRChatと同じく、大人数でアバターを使いコミュニケーションできるソーシャルVRと呼ばれるジャンルのサービスです。 他のメタバースの違いはモバイル(IOS/Android)端末によるアクセスがサポートされていることです。これによりPCやVR機器を持っていなくてもワールドに入り、コミュニケーションをとったりイベント(後述)に参加することができます。 アバターデータは数年前と異なりUnityを通したアップロードではなく、WEBサイト上でアバターデータをアップロードして利用する方式となっています。 またアバターデータは一般的な「fbx」ではなく、株式会社ドワンゴが中心となって開発された「vrm」となっています。 運営元の企業が日本の法人であることも特徴の1つです。 Clusterの特徴 そんなClusterですが、Clusterはイベント特化型のプラットフォームと言えます。 どういうことかというと、Clusterのコンセプトとして「バーチャルイベント会場やバーチャル空間上での会議、音楽ライブ向けへの利用」を想定したアーキテクチャとなっているためです。 画像は先日Cluster上で音楽活動をされている方である「フォックスレイア(@Foxrayer)」さんのライブに行ったときの様子です。 Clusterではイベント企画者を中心にワールドのコンセプトや場の雰囲気を用意し、ワールド参加ユーザに提供することができます。こういったことはVRChatやNeos VRなどでは難しいです。 そのためただ単に集客するのではなく、コンセプトに沿ってユーザを集め、場を提供できることは非常に大きいです。 Clusterはそういう意味ではClusterは「VRSNS版のYoutube」としてのポテンシャルも持っていると考えています。 VRChatを含む他のメタバースは「開発勢やクリエイタ勢」が中心となって文化や世界観を提供する必要がありましたが、Clusterではそういった人たちだけではなく、ユーザ自身がコンテンツ配信者(イベント企画者)として振る舞えるのが、他のVRSNSと一線を画す魅力となっていると言えます。 Clusterユーザや文化に関して Clusterのユーザ層や文化をVRChat, Neos VR, Clusterの3つのメタバースを体験してきた身として、比較しながら述べたいと思います。 Clusterでは他の2つのプラットフォームと違って「ライトなユーザ」が多い気がしました。 ライトなユーザ とは「幅広いベクトルをもったユーザ」を指します。 VRChatでは「アニメ・アート・キャラクタ・ゲーム・動画などのサブカルチャに付随するWebコンテンツやゲーム・WEB系技術が好きなユーザ」である ヘビーユーザ が非常に多いですが、Clusterでは 「音楽家や僧侶、アーティスト、絵師、Vtuber、ラジオ話者、司会者など 様々な分野で活躍している人 」が中心となって文化を盛り上げているように思えました。 また、ボイスチャットだけではなくテキストチャットもサポートされているので気兼ねなくコミュニケーションが可能です。テキストチャットのインターフェスも非常に操作しやすいです。 他のメタバースプラットフォームとの比較 前述したVRChat、Cluster、Neos VRを大雑把に比較してみます。 名称 人数 規模 ユーザ層 VRChat ◎ グローバル ヘビーユーザ Cluster ○ 日本中心 ライトユーザ NeosVR ○ グローバル VRユーザ またVRChatとClusterでのユーザへの価値提供のヒエラルキーをまとめると以下のような感じです。 メタバースの可能性と個人的な考え メタバースは通常のSNSであるTwitter, Facebook, Mixiなどでは提供できなかった新しい価値を提供できるのは明白です。ただより多くの人に普及するには、ユーザビリティに考慮した環境やコミュニティ文化の構築、VR機器の廉価化や軽量化、ARの普及など課題は山積みです。

AWSで共用EC2を構築した話

こんにちは。ゆーろんです。 12/4に友人と共用で使用するAmazon EC2を作成しました。 苦労した部分や前回EC2を建てたときとの違いや新たな発見や実装内容を記録しておきます。 目次 インフラ構成図 今回の構築で新しく取り組めた内容 AWSに関して Linux(Amazon Linux)に関して まとめと反省点 インフラ構成図 今回作成したEC2のアーキテクチャ図は以下のような感じです。 以前EC2でマイクラサーバを構築した際はELBやCloudWatchは利用しませんでした。 今回の構築で新しく取り組めた内容 今回の構築ではNLBとFlow logを使用しました。 AWSに関して 私だけではなく友人もEC2を停止・起動、なお且つEC2に入れる必要があったため初めてIAMのユーザを作成しました。IAMユーザ(EC2と停止,起動のみの権限)の作成とセキュリティグループの設定は比較的スムーズにできました。 またNLBとFlow Logsをインフラ構築に導入した理由は、EC2へ入ってくる通信を監視するためです。これによりEC2にアクセスをAWSコンソール上で監視できるためです。 Linux(Amazon Linux)に関して EC2には当初「Ubuntu22.04LTS」を入れてましたが、このディストリビューションではssh-rsa がデフォルトで無効になっているためTeraTermでアクセスする際のRSA鍵がうまく認証されませんでした。 修正するにはPowershellからSSH接続で入り、ssh-rsaを有効にする必要がありましたが、それを知ったのは「Amazon Linux」に変えた後でした… 結局RSA鍵で詰まって、以前構成したEC2と同じくAmazon Linuxを入れました。 ちなみにAmazon LinuxはRedHat / CentOS7系のディストリビューションと言われています。そのためPackage管理コマンドはaptではなくyumになります。 また今回初めてLinuxOS内で他のユーザやRSA鍵を生成しました。これによりユーザごとのディレクトリにファイルやディレクトリが構築できるので個人性を持った開発ができると思います。 まとめと反省点 今回は以前EC2を建てたときよりも、インフラ構成やネットワークの知識、Linuxの操作を以前より意識して組むことができたと思います。 ただ構築とLinux内の設定に5,6時間かかってしまったので、もっとAWSやネットワークを理解そしてAWSコンソールに慣れていきたいと思います。 ここまでご覧くださり、ありがとうございました。

去年から今年にお世話になった技術書の紹介

こんにちは。ゆーろんです。もう11月の終わりになってすっかり寒くなりました。 今回は主に去年から今年にお世話になった技術書を紹介します。 目次 読んだ技術書 気づけば プロ並み PHP 改訂版 ゼロから作れる人になる! 初心者からちゃんとしたプロになる WordPress基礎入門 キタミ式イラストIT塾 基本情報技術者 令和04年 体系的に学ぶ 安全なWebアプリケーションの作り方 第2版 技術書に関する個人的な考え 読んだ技術書 気づけば プロ並み PHP 改訂版 ゼロから作れる人になる! 気づけば プロ並み PHP 改訂版 ゼロから作れる人になる! 2017/2/18 谷藤 賢一(著) Web系の言語として初めて興味を持ったのがPHPでした。 これは自分から初めて興味を持って購入したプログラミング言語系の技術書です。 LaravelやCake PHPなどのフレームワークを用いずに完全フルスクラッチでショッピングサイトのようなものを構築する内容になっています。

メタバース「VRChat」と文化の紹介

こんにちは。ゆーろんです。 先日久しぶりにVRChatに行ってきました。 今回はVRChatというVRSNSの紹介と面白さそして文化に関しても紹介します。 目次 VRChatとは アバター文化に関して 私の参加した開発者集会 VRChatとは 「VRChat」はVR空間内にアバターでログインし、多人数でコミュニケーションできるソーシャルVRと呼ばれるジャンルのアプリ・サービスです。 不特定多数の人たち(海外の人たちも含む)とのコミニケーションがメタバース空間上で可能です。 アバターが動ける世界である「ワールド」の開発や「アバター」の3Dモデル制作もUnityやBlenderなどの3Dツール、VRChatSDKを通して可能であり、アップロードしてVRChat上で使用が可能です。 現在(2022年)は日本でメタバースと言えば、Clusterと並びVRchatは有名どころとなっています。 アバターを使って自分をゲーム空間上で表現してコミュニケーションできることが他SNSと異なった、メタバースの魅力と言えます。 アバター文化に関して そんなVRChatですが、メタバースのクリエイタティブ活動が最も活発なプラットフォームとしては最大級であると言えます。 Pixivのサービスである「Booth」では個人が表現できる数多くのアバター、ワールド開発向けの3Dモデルやギミックなどが販売されています。 ここで販売されているアバターや商品はVRChatでの使用を想定したものが多いです。 BOOTH - 創作物の総合マーケット BOOTH(ブース)とは、pixivと連携した、創作物の総合マーケットです。無料で簡単にショップを作成でき、商品の保管・発送代行サービスも提供しています! 実際にVRChatのメタバース向けの3Dモデルを制作し、Boothで販売することでかなりの額を稼いでいるクリエイターもいます。 VRChatが日本のゲームやサブカル文化とマッチして発展してきたのは、間違いなくBoothの影響が大きいでしょう。 クリエイターや開発者、そして利用者側もみんなでVR文化や世界を創って発展できることはVRChatの発展には不可欠だったと個人的には見ています。 私の参加した開発者集会 2022年11月24日に久しぶりにVRChat上で遊べるワールドや各種便利ツールの開発者が集まるイベントに参加しました。 私自身も今年前半までVRChatのワールドをUnity C#(Udon)で開発していたということもあり、個人的には物凄く楽しい集会でした。

Vue.jsでリヴリーアイランドを再現した話

こんにちは。ゆーろんです。 JavaScriptの学習のためにいくつかフロントエンド完結のものやNode.jsベースのものを作成してきましたが、作成した中でユニークなものである「クラシックリヴリーアイランドの再現」の制作話や使用技術に関してまとめます。 リヴリーアイランドとは そもそも制作した「リヴリーアイランドの再現」といっても、リヴリーアイランド自体がよくわからない方もいると思うので解説します。 リヴリーアイランドは2002年にリリースされたブラウザで遊べるオンラインゲームです。 ブラウザ版の運営は株式会社ゲームポッドが運営していましたが、2019年末にサービス終了となりました。 現在(2022年)は株式会社COCONEにリヴリーアイランドに関する権利が譲渡され、2021年ごろにネイティブアプリとしてリヴリーアイランドがリリースされています。 上記の画像はネイティブアプリとしてリニューアルした際のデザインです。 制作の経緯 そんなリヴリーアイランドですが、私自身もかつてPC版を何年もプレイしていました。 あるときに、スマホ版(ネイティブアプリ)としてリヴリーアイランドがリリースされているのを知ったの同時に、以下のような記事を読みました。 Vue.jsを用いたWebゲームの作り方 - coconeのフロントエンド業務 cocone engineering はじめまして、ウェブ開発室で室長とフロントエンド業務を担当している髙山です。 気がつけばもう9月ですね。いやぁ早い。学生の皆さんは夏休みも終え、授業も始まっているのでしょうか?夏休みと言えば、宿題です... こちらの記事は現在スマホ版リヴリーアイランドの運営をされている株式会社COCONEさんのエンジニアの方が書いた記事です。 この記事を読んだことと、スマホ版リヴリーアイランドを私自身が認知したことで「JavaScriptでリヴリーアイランドの再現が作れるのでは?」と思い作ることにしました。

【お知らせ】ゆーろんアカデミー新規開設

ご覧の通りWebサイト「ゆーろんアカデミー」を本日開設いたしました。 当サイトではIT・Web系技術の最新情報や役立つ知識、また私の作品に関する情報やブログなどを公開していきたいと考えています。 ゆーろん はじめまして、ゆーろんと言います。これから様々な記事や作品を投稿していきますのでよろしくお願いします。 私自身、ブログのようなものをするのは初めてなので、最初の方は至らないことがあると思います。 基本的に何かしら投稿するようにしていきますのでよろしくお願いします。