こんばんは。ゆーろんです。
今回は哲学者としてのヒルティの著作「ヒルティの読書術」を読んだ感想を述べていきます。
「ヒルティの読書術」とは#
一言でいえば、「読書の意味と効能」「正しい本の読み方」を学べる本です。 本で学ぶこと自体の意味や正しい教養を得るための読書の仕方について書かれています。

読書が続かない方や自分の本の読み方に自信のない方にはおすすめです。
この本を読むことで正しい教養を得る読書術と様々な分野/種類の本の読み方の知見を得ることができます。
どんな分厚い本や難解な本でも読む心構えを学べるという意味でも役に立ちます。
ヒルティの語る読書の意味#
ヒルティは「読書とは過去の著者にいつでも質問ができるものであり、聞きたいことを答えが知っていそうな著者に聞くこと同じ」と述べています。
これは本自体の性質と本を読むこと自体の意味の1つにつながるものであるように思えます。 インターネット登場以前の情報を得る手段は本がそのほとんどを占めていました。そうした背景からも疑問を持った時に本を探しに行くというのは今では半分忘れられたような気がしますが、この節ではそれを気づかせてくれます。
またそうした意味ではヒルティは「本を真面目に初めから最後まで全部読み切ろうとするのは講演会を聞くのと同じ」とも述べていました。 これは私自身も本に読みなれていない頃にやっていたことなので、ここで点と点がつながったような感覚を得られました。 こうした最初から最後まで全部読むという読み方は誰もが最初にやりがちな読み方ではないでしょうか。
ヒルティの述べる読書で大切なこと#
ヒルティが本著で述べる読書のルールの一部を簡単にまとめます。
- 規則的に多くの本を読むこと
- 良書を読み悪い本や無駄な本を避けること
- 読書により得た知識や考えから自分なりの見解を得て血肉にすること
規則的に多くの本を読むことは、読書の習慣化と正しい本の読み方を鍛えるために重要だと著者は述べています。 特に多くの本を読むことは、本のレベル感や自分自身の本に対する読み方を推し量る上で重要だと気づかされます。
また良書を読み無駄な本を避けることの重要性も指摘しています。 無駄な本はイラスト入りの雑誌やほとんどの小説/短編小説を指し、古典や原典の中に良書はあるとヒルティは言います。
また読書事態を目的にするのではなく、読書により得られた知見を智慧にしていくことの重要性も述べていました。 読書自体が目的になり本来の意味を思い出させてくれるそんな記述でした。
この本で得られたこと#
本書を通じて、私自身も自分の本の読み方と照らし合わせて良い意味で、見直し、実践する機会を得ることができました。 本書を読む以前よりも目的/指向性をもって本を読めるようになったと確信しています。
一方で、残念ながら私が良く読む技術書の読み方についてはあまり深く書かれていませんでしたが、おそらくこれも最初から最後まで全部読もうとするものではないとこの本より間接的に確信を得ることができました。
私自身は学ぶべき分野の各項目を目次や索引で探しながら、深堀/追及する形で技術書を読むようにしています。
ただ最近の技術書はハンズオン形式のものもあるので一概にこの読み方が正しいとは言えませんが、参考になれば幸いです。
ここまで読んでくださり、ありがとうございました。
追記#
技術書の読書術は以下本が参考になりそうです。
KindleUnlimitedなので、気が向いたらまた感想を書くかもしれません。
